平成23年度税制改正大綱 | 中央区 日本橋 茅場町の税理士事務所 - 細谷有子税理士事務所
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ほっと一言

所長の細谷有子のブログです。

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2011年2月14日

平成23年度税制改正大綱

この連休、東京も久し振りに雪が降りました。
この仕事を本格的に始める前は、毎年蔵王でスキーを楽しんでいたのですがやはりこの時期、「何かあっては」という職業病のようなもので、もう15~6年はスキー場へも行けず仕舞いです。
ただ、今年の大雪の報道を見ていると、やはり自然は厳しいですね。
大雪だけでなく、宮崎の新燃岳の噴火や口蹄疫・鳥インフルエンザなど次々と襲いかかる自然の猛威の中、人間の弱さとでも何とか生き抜いて行こうとする粘り強さを改めて見せられた感があります。

さて、昨年末に政府の平成23年度税制改正大綱が公表されました。
法人税の実効税率引き下げ,給与所得控除や成年扶養控除の制限相続税の基礎控除の見直しなど、大まかに言うと法人税は減税、個人、特に富裕層にとっては増税といった改正になっています。
当所でも3月下旬頃には「税制改正の冊子」をお配り致しますが簡単にその内容を見てみましょう。

法人税率については現行の30%を25.5%へ、中小企業への軽減税率を18%から15%に引き下げ。
また、企業の雇用を促進させるため、雇用を増やした成長企業に対して税額控除で支援する雇用促進税制の創設も盛り込まれました。
ただ、欠損金の繰越控除制度や研究開発減税制度の縮小なども盛り込まれており、企業の中には税負担となってくるケースもありそうです。

消費税関連では、消費税の免税事業者について、前年の上半期の課税売上高が1000万円を超える場合には消費税を納めなければならなくなった他、細かな改正も盛り込まれています。

個人・・特に富裕層に関しては税負担が重くのしかかってくる改正になっています。
給与所得控除の見直しで、給与額が1500万円を超える人については、245万円で控除がストップ。さらに、2000万円を超える役員給与をもらっている場合には段階的に
控除額が減ってきます。
また、H22改正の年少扶養控除(16才未満の子供に対して)廃止が、「子供手当」と引き換えにこの1月から実施され、毎月の給料の手取り額にも影響を与えています。

相続税についても大きく見直しが行われ、大幅強化となり課税対象者が拡大する見通しになっています。
現行では「5千万円+1千万円X法定相続人数」という基礎控除により、相続税の対象となっているのは、年間死亡者数の僅か4%程度といわれていますが大綱では基礎控除を「3千万円+600万円X法定相続人数」に縮小することにより課税対象者を6%程度に広げる予定であるとか・・・
さらに累進税率を現行の6段階から8段階に増やし、最高税率も50%から55%へ引き上げることで幅広い層に税負担を求めています。

何だかご報告しているこちらも気が重くなって来ますが、法人税率引き下げの陰で「財源探しの税制改正」などと指摘する声も聞かれるなど、所得や資産が多い個人への
しわ寄せが目立つ内容と言えます。
ただ、ねじれ国会の影響で、仮に、関連法案が3月末までに成立しなければ、さまざまな支障が生じることになり、しばらく今後の動向を注意深く見守る必要がありそうです。