ほっと一言
所長の細谷有子のブログです。
- ほっと一言
- 2025年1月23日
八百万の神
いつものように振り返ると、9日間の年末年始の長~~~いお休みは
影も形もなくなり、繁忙期のリズムがしっかり戻ってきてしまった。
家族が風邪(インフルではなくて)を貰ってきたこともあり、ほとんど
出掛けることもなく、箱根駅伝の応援と 時々買い漁って積んでおいた
「本」を手当たり次第 読んでいたような気がする。
5~6冊読んだかな? その中でも 夏川草介さんの「始まりの木」と
いう本が久々に心に染みて印象に残っている。
夏川草介さんと言えば「神様のカルテ」で有名だけれど、この本は
「民俗学」を研究する東々大学の准教授・古屋神寺郎と、彼のもとで
学ぶ大学院生・藤崎千佳が、日本各地の昔ながらの風景が残る場所へ
旅をしながら様々なことに出会い、感じ、学んでいく話になっている。
【日本人は山・木・岩・海など世の中に存在するすべてのものに
神が宿るとして身近に神を感じ崇拝してきた。】
【「現代は、自然に対する謙虚さが失われ、金銭的な豊かさと
引き換えに精神はかつてないほど貧しくなっている」目に見える
ものや結果だけが真実ではない。
神や仏を感じる感性は無くしてはならない。】
【今の世の中は、大金持ちと、大声を上げる奴らが正しいということ
になっている
大切なのは理屈じゃない。大切なことをしっかり感じ取る心。
人間なんてちっぽけな存在だってことを、素直に感じ取る心。】
日本人だけが(?)感じることができる 「八百万の神」
一人一人が対象物に自分の心を投影し心の内を見つめている。
日本には 日本の神様の考えがあって日本人の暮らしがある
日本の神は、信じるものではなく、感じるもの
こんな内容の世界観からふと現実に戻ると、
テレビではトランプ大統領が「アメリカファースト」を得意げに掲げ
ていた ・・・
2025年。大きな世界的な渦の中に日本も巻き込まれていくのでしょうが、
日本人として先祖代々受け継がれてきた八百万の神を感じる感性を
今の時代だからこそ大切にしたいと心から思った次第です。