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ほっと一言

所長の細谷有子のブログです。

ほっと一言
2015年1月14日

「女性活躍」の違和感 なぜ?

この年末年始は比較的長いお休みでしたから、皆様もゆっくりお過ごしになられたのではないでしょうか?
我が家は相変らず、暮れからおせちを作り(主人が・・)どこに旅行に行くでもなく、東京のお正月をそれなりに楽しんでおりましたが、
2日位になるとあと2日しか休みがない・・
3日になるとあと1日4日は明日は仕事だ・・・ともっと遊んでおけばよかったと少々後悔しながら出社しそして毎年のことながら、年が明けるとあっという間に日常生活が戻ってきて事務所は年末調整に追われ、残業と休日出勤の日が続いております。

暮れの選挙で圧勝したせいか、安倍政権の動きが早まってきた様な気がします。
特に「女性活躍推進」について、2015年度当初予算案の総額が前年度比1000億円増の9000億円となったとのニュースも流れてきました。
17年度末までに「40万人の保育の受け皿を確保する」そうで、「正社員実現加速プロジェクト」や「キャリアアップ助成金」の拡充など、女性が活躍できる環境を整えていこうという目的のようですが。

もちろん女性が活躍できないよりは、出来る社会の方がいい。
でも、「女性活躍」という言葉に何となく違和感を感じてしまうのは何故でしょう?
そんな気持ちが湧いてきた時に毎日新聞に=「女性活躍」の違和感なぜ?=という座談会の記事を見つけました。

私も子育てをしながら長年仕事を続けてきましたが、「活躍する女性」とか「輝いている女性」とか・・そのようなイメージではなく、自己実現というよりは日々の生活のために毎日一生懸命働き、生きてきた気がします。
決して辛かったとは思いませんし、それなりに楽しかったと思いますが、今政府が推進しようとしている働き方とは、何か違うような気がしてなりません。

座談会では、

『女性はすでに家でも社会でも活躍しているのに、社会がその活躍に見合う評価をしてこなかった。社会の側の問題が大きいのに、「女性活躍」なんて言われると「女性が自己責任でもっと頑張れ」と言われた気がします』

『「管理職に女性を」という動きにも「活躍」を促す対象の女性のイメージは高学歴で正社員で時間のやりくりも上手で健康で、子育てにも前向きなスーパーウーマン。年収700万円以上、上位3%の女性のための法案に見えます』

『国から活躍しろと言われるのが嫌』

『「女性活躍」と抱き合わせで議論が始まった配偶者控除の廃止は、財務省の悲願です。厚生労働省はパート労働者から社会保険料を取ることも検討し始めている。安倍政権の「女性活躍」は本人の幸せではなく、国家の成長戦略で、人口減少時代の労働力確保が目的だという政府の本音を、女性たちが看破しているのではないか』

という厳しい意見の中
『今、女性の間の格差がどんどん広がっています。それを放置しながら「女性は子供を2人以上産んで、家事も育児もこなしつつ、仕事も続けて活躍しろ」と言われても、究極の勝ち組女性ではない、普通の女性が「活躍」できる道筋は見えません』

という言葉で締められています。

私が働き始めたころに比べると、現在は女性が仕事をすることに寛容で家庭も配偶者も協力してくれる環境が育ってきているように思えます。
肩ひじ張って「活躍」しなくとも、自分なりに楽しんで自分なりのペースで活動できる環境が整うと良いですね。
「生きがい」は仕事だけではないはず。
家庭でも子育てでも趣味でもボランティアでも、何かしら自分にとって大切なものが見つけられると素敵だと思います。
この安倍政権の動きが、女性が生き易く(もちろん男性も)能力を発揮して楽しく生きられる社会環境を整える助けになってくれることを祈りたい気持ちです。