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ほっと一言

所長の細谷有子のブログです。

ほっと一言
2017年8月17日

祈り:つたえ続ける大切さ

 今年の夏はいったいどこへ行ってしまったのでしょうか?
戻り梅雨? それとも秋雨? 湿気はあっても涼しくて助かるけど・・
でも人間は我儘だから、夏は夏らしく!というのを求めてしまう。
青空にモクモクとした積乱雲。眩しい光とちょっと太陽に疲れた緑。
その緑が作り出す木陰の涼しさ・・・そんな情景を思い浮かべてみたら
はるか子どもの頃の事のような気がしてならない。

 今日は8月15日(原稿を書いている日です)。72回目の終戦記念日である。
この日が訪れるたびに、近隣の国からは多くの非難が浴びせられる。
長い間、日本は「戦争放棄」の憲法を真摯に守りぬいてきたはずなのに
近隣の国からは何も反省しない、いつ豹変するかもしれない国に見える
のだろうか?

 72年も経過した今。実際に戦争を体験した方々も高齢になり、逆に
今しか伝える時がないという思いが、高まってきているようだ。
先日のTV番組では、90代の特攻隊の生き残りの方のインタビューが放映された。
真に特攻隊の場合「生き残り」という表現であらわされる。
そして今までは、皆が心から使命感を持って志願し、出撃していった。
生き残った事を「恥」と思っている。
といったイメージが植えつけられていたが、実際は、死への恐怖に
押しつぶされそうになっていた若者の悲しみや苦しさが語られていた。
亡くなった特攻隊のほとんどが10代の若者であった。

 現代の10代の若者の中には、広島や長崎に原爆が落とされたことも知らず、
8月15日が終戦記念日ということも知らない子たちが沢山いるという。
同じ年頃の若者たちに、これほどの意識の差があることが何だか悲しい。
日本は戦後、どういう教育をしてきたのかと改めて思う。
今の平和(本当に平和なのか?)を大切にしていくためにも、何が起こり
何を失い、何を乗り越えてきたのか・・一国家として避けて通るのではなく
事実をしっかりと教え伝えていく義務があるのではないだろうか。
そのうえで、一人一人が「人間として何をすべきか」を考えていけば良いと
思う。

 最近は広島の原爆記念館を訪れる外国人が多くなったという。
オバマ大統領が初めて記念館を訪問したのがきっかけだとも言われている。
原爆投下は必要だったとの教育を受けてきたアメリカの青年が、記念館を
出てきた時、どのような言い訳をしても「原爆投下」は間違いだったと
感じ始めていた。
その一方で、世界中で毎日不穏なニュースが流れている。
日本の周辺でも急激に何かを予感させるような動きが続いている。
この状況をどうとらえたらいいのだろうかと、正直途方に暮れる。

 この夏グアム旅行へ行く若者が、「爆弾が落ちてきたらと考えたら怖いけど
大丈夫だと思うので、行ってきますよ!」と笑いながらインタビューに答えていた。
多分私を含め、日本人のほとんどがこのような感覚で毎日の生活を送って
いるのだろう。

 今回は重い話題になってしまいました。
でも、せめて1年に1度くらいは「事実」に向き合い、言葉を発してみるのも
必要なことと思います。

 

 ******** 事務所からのお知らせ ********

  7月・8月と引き続いて職員が入社いたしました。

  中澤科意(正社員)と渡辺明子(パート)です。

  弊所も開業24年目にして初めて総勢8名の事務所となりました。
  力を合わせて、よりきめ細かなサービスを提供できるよう頑張って
  参りますので、よろしくお願い致します。