会社設立支援、相続税対策、医療税務、経営コンサルティングなら細谷有子税理士事務所|東京都中央区の税理士事務所
Blog

ほっと一言

所長の細谷有子のブログです。

ほっと一言
2022年8月18日

調査官がやってくる!  

 青空に入道雲を見ると、この不安定な天候の中でも ”夏 ”を感じ
3年ぶりに行動制限のない夏休みを実感している。
東京でも8月のお盆の時期はやはり企業の休暇が多く、久々にのんびりとした
空気が茅場町の事務所周辺にも漂っている気がする。

 今年は 4月・8月と「突撃」の税務調査が続いた。

朝一番に事務所の電話が鳴る。
「今玄関に税務署の人が4人で来ているんですけど・・・」
その日は朝から携帯に10回ほど着信があり、覚えのない番号だったので
無視していたら、突然自宅の玄関先にやってきたそうだ。

他の日にも、同じく朝一番に事務所の電話が鳴り、「今 会社の玄関に
税務署の人が5人で来ていて・・・」という。

 両方とも対応したのが若い女性だったという事もあり、男性4~5人に
突然押しかけられて、恐怖心すら感じた様で、声も震えていた。
税務職員と電話で話し、一先ず引き取ってもらったがこのような「突撃」の
目的が何なのかは説明してもらえなかった。

 現金商売のところには(例えば飲食店のような)たまに現況調査と言って
朝開店前に 店舗に一斉に税務職員がやってくることがある。
ただ、今回の2件のように現金商売でもないところに突然調査が入ることは
30年近くこの仕事をしてきて初めての経験だった。

 そういえば先日こんな記事を読んだな、というのを思い出しました。

【タンス預金はバレますか?

 結論から言いましょう。税務調査に選ばれると、タンス預金は高確率で
バレます。
調査官はどうやってタンス預金を見抜くのでしょうか。

ここで登場するのが、国税庁の「国税総合管理(KSK)システム」という
巨大なデータベースです。
KSKシステムには、全国民の毎年の確定申告(会社員の場合は給与の源泉徴収票)
の情報や、過去にどのくらいの遺産を相続したかといった情報が集約されています。
この情報を基に、「この人はこれくらいの財産を持っているだろう」と理論値を
計算し、実際に申告された遺産額と大きな乖離がある場合、税務調査に選ばれます。

調査官はこのKSKシステムを使って、タンス預金をあぶり出します。
例えば、「この人は3億円の財産を持っていそうだ」とKSKシステムがはじき出した
けれど提出された相続税の申告書の財産が1億円だった場合、
調査官は「差額の2億円をどこかに隠しているんじゃないか?」と疑いの目を向ける
わけです。

相続税の申告額とKSKシステムの理論値との乖離から、税務調査に行く家庭の目星を
付けた調査官は、次に亡くなった人の預金通帳をチェックします。

調査官は銀行の取引記録を納税者の同意なく勝手に見ることができます。
特に重点的に調べられるのが、現金の引き出しです。

生活費として引き出しているように見せ掛けて、実際には多額の現金をタンスに
積み立てている人は実はたくさんいます。
タンス預金を相続税の申告から外し、相続税を逃れようという魂胆です。

しかし、税務署はその道のプロ。「生活費には多過ぎる」と感じたら、徹底的に
追及してきます。

                   ・・・・出)㈱事業パートナー ・・・】

 タンス預金の話は、上記の実際にあった「突撃」とは全く関係ありません。
でも、証拠を押さえるために突然やってくるケースとしてはあり得るのかも知れませんね。

自分の意識しないところで知らず知らずのうちにチェックされ、ある日突然玄関先に4~5人の調査官がやってきたら・・・やっぱり怖いですよね。