ほっと一言
所長の細谷有子のブログです。
- ほっと一言
- 2016年4月15日
桜 さくら さくら
今年の桜はきれいでしたね。
見頃が土日に重なり、暖かかったことも重なって、多くの方がお花見に繰り出したようです。
ご多分にもれず、最近はメジャーになってきた(NHKのニュースにも出ました)
門前仲町も多くの人出でにぎわい、観光バスまでやって来る様になりました。
そういえば最近は海外からわざわざ「お花見」に見えるそうで、日本の桜も有名になったようです。
退職した中釜からもセントラルパークの桜の写真を送ってもらいましたが、
向こうには「桜並木」がなく、茅場町の桜並木の写真が懐かしいと言っていました。
「桜」というと さださんの話をときどき思い出します・・・・
≪・・・・昔、うまいと思ったCMコピーに、「桜の開花がニュースになる国って、
すてきじゃないですか」 というのがあった。
この発想とか感受性はすばらしい。
でもこれは本来日本人のもっている感性ですよね。「桜前線」という
言葉は最近うまれた言葉 でしょうが、これは、僕の好きな言葉の1つ。
この「桜前線」、日本列島を徐々に南から北に移動していくわけですが
、その速度は1日ほぼ20キロ。
20キロってどのくらいの速さなんだろうっと計算してみたら、1秒間
に約23センチちょっと。
23センチちょっと、というのは大体女の人の靴の大きさ。
つまり、春というのは、女の人の足の大きさほどの速さで、しゃなり
しゃなりと近づいてくるもの。
桜前線に興味を持ったら、次は「桜満開の法則」を教える。
桜が満開になるのは、開花日から毎日の最高気温を足していって、それが125度になるころ。
そこで、毎日の最高紺はどのくらいか調べ、これからの気温を予測して、
いつ頃満開になるかを計算して予測する。それだけでも十分楽しい。
そして、満開っていうのは八分咲きのこと、とも教える。
九分を超えると散り始める花もでてくるから、一番きれいなのは八分くらいなんだよ、と。
桜1つとっても、まだまだ興味は尽きない。満開の後に、花は散る。
それに関しても、咲く姿と同じくらいのドラマがある。
桜の花びらが落下する速度というのは、無風状態でおよそ秒速50センチ。
ボタン雪が無風状態ではらりと落ちてくるのとほぼ同じ速度。そこで「もしや」
と思って僕も調べてみた。
蛍はどうなんだろう?
蛍は、追い風だと一秒間に1メートルくらい進む。向かい風だと30センチくらいになる。
ということは平均をとれば50センチから70センチくらいになる。
これって偶然にしてはできすぎ。桜の花びら、ボタン雪、蛍、これらの速度は
大まかにいうならば、ほぼ同じ。
この秒速50センチというのは、日本人に刻まれた、心地よいリズムなんじゃ
ないでしょうか。
こんなふうに四季を眺めてみれば、1年なんて「何事もなく」過ぎる、などと
いうことはない ≫
花びらの散るスピードと蛍が飛ぶスピードは日本人が落ち着く速さ・・
改めて指摘されると、自然って不思議だなと思います。
ともあれ、理屈抜きに日本人は桜が大好きですよね。
お正月とはまた違った一年の始まりになる頃。自然と心が浮き立ちます。
その一方で「あと何回桜が見れるかしら」と言った母の言葉を思い出しました。